こんにちは。ご訪問ありがとうございます
ミドル世代という言葉をよく見聞きする様になりました。
一般的にミドル世代は、30代半ばから50代半ばの人を指します。
以前はミドル世代の転職は、ご法度と言われていました。
会社にしがみつくしか選択肢はなかったのです。
ただ今は、ミドル世代の転職事情はかなり好転しています。
今後もミドル世代の求人数は、増加していくのは間違いないでしょう。

僕は30代、40代でも転職を何度もしました。

しかしスキルや資格がないと、今でも正社員の転職は難しいです。

だから非正規雇用の仕事を転々としてきた訳ね。
今回の記事は、筆者が40歳前に転職した食品工場について書いてみました。
その食品工場では、スーパーなどで販売されている冷蔵ピザを製造。
勤務年数は丸4年と、筆者にしては長く勤めれた職場です。
仕事で悩んでいる、もしくは退職を考えている人にとって、転職・退職体験談は参考になるものです。
ぜひ、最後までお付き合い下さい。


冷蔵ピザの生産工場に転職。
面接~採用。
筆者の年齢が40代に差し掛かろうとする頃の転職でした。
求人誌で見つけたのがきっかけです。
求人誌面には「ピザの新工場設立の為、常用社員募集」と銘打っていました。

常用社員って何? 初めて聞いたけど。

常用社員とは、期間の定めなく雇用されている労働者です。

正社員や契約社員、パート、アルバイトと広く当てはまりますね。
後に、面接時に分かりますが、このピザ工場では常用社員=契約社員となります。
面接は1対1で行われ、終始和やかな感じで終了。
食品関連の職歴を買われたようで、すぐに採用の連絡をいただきました。
給与と待遇面。
給与は日給計算となり、1日9千円でした。
月給19万円ほどになります。
待遇面としては↓
- 完全週休二日制。
- 社会保険完備。
- 勤務時間は8時~17時。1時間休憩。
- 残業有り。
- 通勤費全額支給。

極めて普通ね。

残業がどれくらいあるのかが、やや不安でした。

残業時間に関しては面接時に確認しましたが、立ち上げの新工場で全く読めないとの回答でした。
入社後、働き始めて。
職場の雰囲気。
冷蔵ピザに特化した工場なので、それ程大きい工場ではありません。
工場内は以下の班に分かれていました↓
- ピザソースを作る「具材班」
- ピザ生地を作る「生地班」
- ピザ生地をピザに仕上げていく「ピザライン班」
- 出来たピザを包装する「包装班」

僕は「ピザライン班」に配属されました。

工場のメインどころのラインね。
ピザラインは正社員2名と筆者と同期入社の常用社員3名です。
実際に生産ラインで作業するのは、派遣会社からの派遣スタッフとなっていました。

ピザラインの派遣スタッフは約10名です。

生産ラインに立つのは、10名の派遣スタッフってことね。
【ピザライン】工程と仕事内容。
ピザラインは以下のような工程をたどります。
・作業者2名で、ベルトコンベアで流れてくるピザの生地玉を10インチに伸ばす↓

伸ばした生地を焼成ラインで焼き上げる↓

作業者2名で、焼成ラインから出てきたピザにソースを塗る↓

作業者4~6名で、ソースを塗ったピザに具材をトッピング↓

出来上がったピザを急速冷凍し、透明フィルムで包装↓

正社員や常用社員は、生産ラインが円滑に進むように管理するのが仕事になります。
退職110番1日の仕事の流れ。
- 7時頃~8時…生産ラインの組み立てや具材準備。
- 8時~8時15分…派遣スタッフ集合。ピザライン全員で朝礼。
- 8時20分頃~12時…ライン稼働の後方支援。
- 1時間休憩。
- 13時~16時…製品切り替え、ライン稼働の後方支援。
- 16時~16時半…生産終了、機器のチェック、具材片付け。
- 16時半~18時頃…ライン解体、清掃。
朝の7時から始める「ラインの組み立て」が最も集中力がいる作業になります。
ラインの始動時間は決まっており、その時間までには終えるのが必須だからです。
ライン組み立ての最後に試運転をするのですが、よく不具合が起こりライン始動ができないことが多々ありました。
どんな不具合かと言うと↓
- ピザ生地を伸ばす機械が上手く動作しない。
- コンベアベルトが回らない。
- ピザ生地を焼く焼成ラインに火がつかない。
- ピザソースを自動で出す機械が動かない。
- ピザに透明フィルムを包装する機械の異常。
など、他にも色々とあります。

機械トラブルがあると、現場は一気に緊張し始めます。

どうして?ちょっとぐらいスタートが遅れてもいいじゃない?

1日の生産ノルマは決まっているので、時間ロスが許されないんです。

派遣スタッフの人件費が無駄になると、よく注意されました。

ラインが動かないと、派遣スタッフの作業がなく待機になるってことね。
常用社員はラインが順調なスタートを切れれば、平和な一日を過ごせます。
「辞めたい病」発動。

勤務時間がウソ。
仕事にも慣れてくると、段々と職場の不満が募ってきます。
前から「これはおかしいんじゃないか?」という疑問点が、増幅していきました。
例えば、8時出勤なのにラインを組み立てる為、7時に出勤しなければならないのはどう考えてもおかしいです。

早出残業手当はつきません。

違法よ、違法。

入社日にライン長である正社員に言われました。ここはそういう職場だと。

さらにタイムカードは7時出勤時に打たず、8時に打てと。
退勤の定時は17時ですが、これもデタラメでした。
生産は16時半に終了しますが、後片付けや清掃で18時前まで作業しています。
しかしこれも、17時にタイムカードを切るように指示されます。

違法よ、違法。

当時はそんなものかなって思ってたんですねぇ。
休憩時間がウソ。
休憩時間の1時間もデタラメでした。
休憩時間は実質30分も無かったと思います。
生産ラインの出入には、厳重な作業服の着脱や出入場ルールを行わないといけないからです。
生産ラインの出入場ルールとは↓
- 作業服の着脱。
- 手洗い。
- 毛髪除去の為、粘着クリーナー(コロコロ)を全身に行う。
- エアシャワー。
です。
上記の出入場ルールに約20分かかります。
とくにエアシャワー室は、2名しか入れないのでエアシャワー前で渋滞が出来てました。
休憩はライン作業が終わると同時にカウントされます。
出入場ルールに加え、休憩室まではかなりの距離がありました。

もうメチャクチャね。

休憩時間の件は、派遣スタッフからも大ブーイングです。
行き過ぎた?【毛髪混入防止】

食品工場では製品に毛髪が入らないように、厳しいルールがあります。
生産現場に入場するには、制服だけでは入れません。
制服以外に生産現場用の作業服を着なければいけないのです。
この作業服が非常に鬱陶しいものでした。
とくに不評だったのが、頭部を覆う頭巾でした。
マスクを着用して頭巾をかぶります。
頭巾は目のところだけが開いており、そこは網目になってます。

まつ毛が網目に当たったり、視界が悪かったりで1日中ずっと不快感が続きます。

マスク着用で頭巾だから息苦しそう。

暑苦しくもあり、夏場は下着まで汗ビチョビチョです。
不幸な事故。

ここの工場は効率重視、ノルマ重視の社風でした。
工場長がよく訓示してたのは、「派遣スタッフを遊ばすな!常に働かせろ。」です。
「生産ラインは絶対に止めるな。止まった時間の人件費が大損失だ。」ともよく言ってました。

機械トラブルでラインが止まると、鬼の様な形相の工場長が怒鳴りこんできます。

機械トラブルは仕方無いんじゃ…?

日頃の機械メンテナンスが悪いからだと怒られます。
現場は生産ラインを止めないように、常にピリついてました。
そしてある日、不幸な事故が起きます。
派遣スタッフの女子が、包装機械で小指を切断してしまったのです。
その日はトラブルでロス時間が多く、後半にかなりのスピードアップでラインを動かしていました。

それで焦って包装機械に指を挟んじゃったの?

工場の機械って、危険なものが多いんです。僕も小さなケガは一杯しました。

事故した派遣スタッフとは仲が良かったので、非常に心を痛めました。
やはり、職場は安全第一です。
焦らせての仕事は、重大な事故を引き起こすのだと再認識しました。
と同時に、この工場の体質に憤りを感じたのを覚えています。
専門だから確実に退職できる「男の退職代行」そして、退職へ。

毛髪防止の為の厳格な作業服については、仕事なのでと割り切れます。
しかし、手当のつかない残業や短かすぎる休憩時間は完全に違法であり、我慢の出来ないものでした。

改善の訴えなどしなかったの?

工場長をはじめ、正社員はパワハラ気質で、とても意見を言える雰囲気ではありませんでした。
手当がつかない残業時間について考えてみました↓
残業は1日2時間ほどでしたので、
1年で480時間、4年間で1920時間の残業時間です。
1日8時間勤務として、日数で算出すると{1920時間÷8時間=240日間}になります。

240日間のタダ働きね。

240日は平均的な職場の年間の勤務日数に相当します。

つまり1年間のタダ働きね。
入社5年目に突入した頃に退職意向を伝え、職場を去ることとなりました。
まとめ。
- ミドル世代の転職市場は活況。
- 常用社員とは、期間の定めなく雇用されている労働者をいう。
- 食品工場の生産ラインでは、機械トラブルの処理が重要になる。
- 食品工場内は危険個所が多くある。
- 効率重視の職場に安全対策は効果なし。

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